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質の高い外来がん化学療法の評価

 地域の薬局薬剤師との連携体制に関する評価を新設

外来での抗がん剤治療の質を向上させる観点から、患者にレジメン(治療内容)を提供し、患者の状態を踏まえた必要な指導を行うとともに、地域の薬局薬剤師を対象とした研修会の実施等の連携体制を整備している場合の評価を新設した。

質の高い外来がん化学療法の評価

具体的には、「外来化学療法加算1」(抗悪性腫瘍剤を注射した場合)の新たな評価として、「連携充実加算」(150点、月1回)を設けた。化学療法の経験を有する医師または化学療法に係る調剤の経験を有する薬剤師が、抗悪性腫瘍剤等の副作用の発現状況を評価するとともに、副作用の発現状況を記載した治療計画等の文書を患者に交付することと、療養のため必要な栄養の指導を実施する場合には、管理栄養士と連携を図ることを算定要件とした。
*患者に交付する文書には、①実施しているレジメン、②レジメンの実施状況、③抗悪性腫瘍剤の投与量、④主な副作用の発現状況、⑤その他医学・薬学的管理上必要な事項が記載されていることとされている。

施設基準については、「外来化学療法加算1」に規定するレジメンに係る委員会に管理栄養士が参加していることや、外来化学療法を実施している医療機関に5年以上勤務し、栄養管理(悪性腫瘍患者に対するものを含む)に係る3年以上の経験を有する専任の常勤管理栄養士が勤務していることが求められている。また、地域の保険医療機関及び保険薬局との連携体制として、▽当該保険医療機関で実施される化学療法のレジメンをホームページ等で閲覧できるようにしておくこと▽当該保険医療機関において地域の薬局薬剤師等を対象とした研修会等を年1回以上実施すること▽保険薬局からのレジメンに関する照会等に応じる体制を整備すること。また、当該体制について、ホームページや研修会等で周知すること-といった体制が整備されている必要がある。

 質の高い医療を提供する観点で施設基準の見直し検討を提案

外来化学療法を巡っては、2019年11月22日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省は、関連調査を取り上げ、薬局の薬剤師ががん患者の対応に当たって不足している情報として、「レジメンごとの内服期間や休薬期間等のスケジュール」と回答した薬局薬剤師が最も多かったことや、薬局と外来化学療法時のレジメンを共有していると回答した病院は全体の5.4%であり、レジメンを共有する方法としては「薬薬連携による勉強会を実施」と回答した割合が60%で最も高かったこと等を説明していた。

また、レジメン情報等をホームページで公開したり、がん化学療法に関する情報をお薬手帳に記載したりしている横浜市立大学附属市民総合医療センターの事例を取り上げ、「地域の薬局薬剤師は同病院薬剤部のホームページで、治療概要と説明すべき事項を確認し、患者の治療内容等を把握した上で、服薬指導を実施。必要に応じて、治療上の情報等について、医療機関にフィードバックしている」と報告した上で、外来化学療法時の医療機関の薬剤師と薬局の薬剤師が連携する必要性を提示した。外来化学療法を実施する医療機関と薬局薬剤師との連携を強化し、より質の高い医療を提供する観点から、外来化学療法の施設基準の見直しの検討が提案された。

がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価

 レジメン確認、必要な薬学的管理・指導実施などが算定要件

がん患者に対するより質の高い医療を提供する観点から、薬局が患者のレジメン(治療内容)等を把握した上で必要な服薬指導を行い、次回の診療時までの患者の状況を確認し、その結果を医療機関に情報提供した場合についての新たな評価「薬剤服用歴管理指導料 特定薬剤管理指導加算2」(100点、月1回まで)が設けられた。

がん患者に対する薬局での薬学的管理等の評価

連携充実加算を届け出ている保険医療機関で抗悪性腫瘍剤を注射された患者であって、当該保険薬局で抗悪性腫瘍剤や制吐剤等の支持療法に係る薬剤の調剤を受ける患者が対象となっている。算定要件については、当該患者のレジメン(治療内容)等を確認し、必要な薬学的管理及び指導を行うとともに、電話等により抗悪性腫瘍剤及び制吐剤等の支持療法に係る薬剤に関し、服用状況、副作用の有無等について患者に確認し、当該保険医療機関に必要な情報を文書等により提供した場合、算定できる。

施設基準については、パーテーション等で区切られた独立したカウンターを設置しているなど、患者のプライバシーに配慮していることや、保険医療機関が実施する抗悪性腫瘍剤の化学療法に係る研修会に年1回以上参加していることが求められている。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000601838.pdf
令和2年度診療報酬改定の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000616842.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第1(医科点数表)第2章 特掲診療料 第6部  注射「通則7」
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603757.pdf
令和2年3月5日保医発0305第1号 別添1(医科点数表)第2章 特掲診療料 第6部 注射 4外来化学療法加算 (5)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603981.pdf
令和2年3月5日保医発0305第3号 第37 外来化学療法 3 連携充実加算に関する施設基準
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603894.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第3(調剤点数表)第2節 薬学管理料 区分10 薬剤服用歴管理指導料 注7
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603771.pdf
令和2年3月5日保医発0305第1号 別添3(調剤点数表)<薬学管理料>区分10 薬剤服用歴管理指導料 7 特定薬剤管理指導加算2
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603920.pdf
令和2年3月5日保医発0305第3号 第98 特定薬剤管理指導加算2
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603894.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第435回) 外来診療(その2)について(総-1) 
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000569129.pdf

執筆:CBホールディングス CBニュース編集部

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。