minkweb 2018年度版はこちら
minkweb menu
2020年度診療報酬改定 2018年度版はこちら

調剤基本料の見直し

 特定の医療機関からの処方箋、95%超などは調剤基本料2・3の対象に

特定の医療機関から処方箋の受付割合が95%を超え、かつ、処方箋の受付回数が一定程度ある薬局について、医薬品の備蓄の効率性や医療経済実態調査における損益率の状況等を踏まえ、「調剤基本料2」または「調剤基本料3」の対象とした。

診療所と「不動産取引等その他の特別な関係」がある診療所敷地内の薬局等を「特別調剤基本料」の対象に追加した。さらに、処方箋集中率の基準を95%超から70%超へ引き下げ、点数も11点から9点に引き下げた。

「特別調剤基本料」を算定する保険薬局について、かかりつけ機能に係る基本的な業務を実施していない場合の要件を見直した。いわゆる同一敷地内薬局については、かかりつけ機能に係る基本的な業務が合計100回未満の場合に、調剤基本料を50%減らすことにした。

調剤基本料の見直し

「調剤基本料」を巡っては、2019年10月30日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省が「現状・課題」として、▽調剤基本料1を算定する薬局の割合は減少しており、2018年度末では約84%であった▽調剤基本料の区分は薬局経営の効率性を踏まえて設定している。一方で、一定の機能を有する薬局の体制を評価するものとして、地域支援体制加算がある▽2018年度診療報酬改定では、医療経済実態調査の結果(同一法人の保険薬局の店舗数別の収益率)等を踏まえ調剤基本料の見直しを行っている-を提示。2018年度診療報酬改定で、医療経済実態調査の結果等を踏まえて見直しの検討を行ったことに触れ、「医療経済実態調査や検証調査等の結果がまとまり次第、対応を検討してはどうか」と提案していた。

この後、厚生労働省は、2019年12月4日 に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、医療経済実態調査の特別集計(集中率と医薬品備蓄品目数)を示し、集中率が高くなるにつれて医薬品の備蓄品目数が少なくなることに触れ、「特に集中率95%以上では備蓄品目数が少ない」と説明した。また、▽2018年度改定後は、同一グループの店舗数によらず損益率等は減少している▽同一グループの薬局の損益差額は、20店舗以上の場合で大きかった▽2018年度改定後の損益率の減少幅は、医療モール内、中小病院前、大病院前の薬局で大きかった▽回答のあった薬局数は少ないものの、診療所敷地内の薬局の損益率が高かった-といった現状・課題を挙げて論点を提示。薬局の収益状況や医薬品の備蓄等の効率性を踏まえ、「特定の医療機関から処方箋を多く受け、かつ、⼀定程度の処方箋の受付枚数がある薬局」「診療所の敷地内にあり、不動産の賃貸借等の関係にある薬局等」の評価を見直すよう提案していた。また、同様の観点から「同一グループで店舗数の多い薬局」「病院の敷地内にある薬局」の評価についても見直しが検討されるとした。


調剤料等の見直し

 外来患者に対する外用薬、内服薬などに関する点数増

医療機関における外来患者に対する「調剤料」と「調剤技術基本料」を見直した。入院中の患者以外の患者に対して投薬を行った場合、「イ 内服薬、浸煎薬及び屯服薬(1回の処方に係る調剤につき)」を改定前と比べて2点増やし11点、「ロ 外用薬(1回の処方に係る調剤につき)」も同様に2点増やし8点とした。

「調剤技術基本料」については、「1 入院中の患者に投薬を行った場合」(42点)は据え置いたが、「2 その他の患者に投薬を行った場合」は改定前と比べて6点増の14点とした。

調剤料等の見直し

「調剤料」を巡っては、2019年10月30日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、現状と課題を示した。例えば、病院の薬剤師の業務は、調剤のみではなく、チーム医療に積極的に参加し、病棟における服薬指導等を行うことが必要であることや、これらの業務が高度化・多様化していることを指摘。病院薬剤師の全体の業務時間数のうち、入院患者に対する病棟薬剤業務及び調剤業務の割合は約70%で、外来患者に対する調剤業務の割合は約15%であったことを取り上げている。

また、医療機関の調剤業務等の評価の最近の経緯にも触れ、1998年度と2000年度の診療報酬改定時に、薬剤管理指導料と調剤料の評価を引き上げたことや、その後、薬剤管理指導料の評価の引上げ、抗がん剤の無菌調製を行った場合の評価、病棟薬剤業務の評価の拡充などを行ったと説明。薬局では、調剤基本料、調剤料が設定されており、調剤料については、▽外来時の院内調剤は薬局の調剤に比べて低く設定されている(医療機関では薬剤師がいない場合でも算定可)▽外来時では入院時の院内調剤に比べて低く設定されている▽医療機関では、調剤技術基本料、調剤料のほか、診療にあたって基本的な医療の提供に必要な設備や従事者の人件費等を評価する入院基本料、初診料・再診料が設定されている-ことを挙げていた。

こうした現状・課題を踏まえ、厚生労働省は、医療機関の薬剤師の業務について、「医薬分業の進展も相まって、入院時では病棟業務やその他のチーム医療に関連する業務、外来時では抗がん剤治療等の高度な薬学管理を中心に評価を行ってきた」とした上で、「これらの状況、医療機関の薬剤師に期待される役割、医療機関と薬局での報酬体系の違いなどを踏まえ、医療機関における薬剤師の業務の評価についてどのように考えるか」などと提案していた。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000601838.pdf
令和2年度診療報酬改定の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000616842.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第1(医科点数表)<第2章>特掲診療料 第5部 投薬 第1節 調剤料
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603756.pdf
令和2年3月3日保医発0305第1号 別添1(医科点数表)第2章 特掲診療料 第5部 投薬 第1節 調剤料
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603981.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第3(調剤点数表)第1節 調剤技術料
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603771.pdf
令和2年3月5日保医発0305第1号 別添3(調剤点数表)<調剤技術料>
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603920.pdf
令和2年3月5日保医発0305第3号 第88 調剤基本料
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603894.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第429回)調剤報酬(その2)について(総-3)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000587600.pdf


執筆:CBホールディングス CBニュース編集部

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。