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かかりつけ薬剤師指導料等の評価

 患者のプライバシー配慮や残薬対応の要件・評価見直す

「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」について、患者のプライバシーへの配慮や残薬への対応に関する要件と評価を見直した。これには対物業務から対人業務への転換を進める狙いがある。

「かかりつけ薬剤師指導料」を改定前の73点から76点へと3点増、「かかりつけ薬剤師包括管理料」を281点から291点へ10点増とした。施設基準については、「患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないようパーテーション等で区切られた独立したカウンターを有するなど、患者のプライバシーに配慮していること」との基準を新たに設けた。

患者ごとに作成した薬剤服用歴の記録に基づき、患者又はその家族等から残薬の状況を確認し、残薬が確認された場合はその理由も把握することなどが盛り込まれている。「薬剤服用歴管理指導料」の算定要件(1)エについても、「患者に残薬が一定程度認められると判断される場合には、患者の意向を確認した上で、患者の残薬の状況及びその理由を患者の手帳に簡潔に記載し、処方医に対して情報提供するよう努めること」との記載が新たに加わった。

かかりつけ薬剤師指導料等の評価

「かかりつけ薬剤師指導料」を巡っては、2019年5月15日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省が、かかりつけ薬剤師指導料の算定回数と算定薬局数が「最近は横ばい」とした上で、2018年11月の算定回数について、全処方箋枚数7,068万枚の1.50%に相当することなどを説明。また、かかりつけ薬剤師指導料の同意書にサインをしたことがある患者では、▽残薬整理▽検査値の活⽤▽調剤後の電話での状況確認▽時間内/時間外を問わない相談―を受けたことがあるのは―4-5割程度で、受けたことがないが今後受けてみたいとの回答を含めると7-8割程度であったことを説明していた。

こうした状況を踏まえ、2019年9月25日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、患者本位の医薬分業の実現に向けて、2018年度調剤報酬改定の影響を検証しつつ、地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価や、対物業務から対⼈業務への構造的な転換の推進を進めるため、どのような対応が必要と考えるかといった論点を提示していた。

2019年12月4日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会でも、厚生労働省は、かかりつけ薬剤師指導料の届出を⾏っている薬局では、医師への服⽤薬の情報提供や服⽤状況に基づく処⽅提案を⾏っている割合が、未届出の薬局と⽐べて⼤きいことや、残薬解消のための取組についても、未届出の薬局に比べて実施している割合が大きいことなどを説明。かかりつけ薬剤師・薬局について、「対物業務から対人業務への転換の観点等も踏まえ、その評価についてどう考えるか」と議論を促していた。



地域医療に貢献する薬局の評価

 地域支援体制加算の実績要件などを見直す

薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価とする観点から、「地域支援体制加算」の実績要件や評価を見直した。「地域支援体制加算」の点数を35点から3点増やして38点とした。

「地域支援体制加算」の施設基準の「(1)地域医療に貢献する体制を有することを示す実績」の要件を変更した。これまでは、「調剤基本料1」を算定している保険薬局については、▽麻薬小売業者の免許を受けていること▽在宅患者薬剤管理の実績▽かかりつけ薬剤師指導料等に係る届け出を行っていること-の3つが要件となっていた。変更後は、このうち「在宅患者薬剤管理の実績」について1薬局あたり年間12回以上という新たな条件を付けた。これら3つの要件を満たした上で、さらに「服薬情報等提供料」の実績(1薬局当たり年間12回以上)の要件か、薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議に1回以上出席する要件のいずれかを満たすよう求めている。

「調剤基本料1」以外を算定している保険薬局についても、麻薬の調剤実績(常勤薬剤師1人当たり年間10回以上)の要件、薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得した保険薬剤師が地域の多職種と連携する会議に5回以上出席する要件を新たに加え、基準は9要件となったが、そのうち、「8つ以上の要件を満たすこと」とした。

地域医療に貢献する薬局の評価

「地域支援体制加算」を巡っては、2019年9月25日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省は、2018年度診療報酬改定で、かかりつけ薬剤師が機能を発揮し、地域包括ケアシステムの中で地域医療に貢献する薬局について、夜間・休日対応等の地域支援の実績等を踏まえた評価を新設したことを説明。また、調剤基本料1を算定する薬局のみが算定できた「基準調剤加算」(32点、地域支援体制加算の新設に伴い廃止)との主な施設基準の比較も取り上げていた。また、論点として、2018年度調剤報酬改定の影響を検証しつつ、地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価などを進めるため、「どのような対応が必要と考えるか」と提案していた。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000601838.pdf
令和2年度診療報酬改定の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000616842.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第3(調剤点数表)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603771.pdf
令和2年3月5日保医発0305第1号 別添3(調剤点数表)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603920.pdf
令和2年3月5日保医発0305第3号
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603894.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第414回)患者・国民に身近な医療の在り方について(総-6)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000510068.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第424回)調剤報酬(その1)について(総-3)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000550469.pdf
中央社会保険医療協議会 総会(第438回)調剤報酬(その3)について(総-3)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000573372.pdf


執筆:CBホールディングス CBニュース編集部

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。