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2020年度診療報酬改定 2018年度版はこちら

薬局における対人業務の評価の充実

 練習用吸入器の実技指導に関する評価を新設

喘息等の患者に関して、医師の求めなどに応じて、吸入薬の使用方法について、文書での説明に加え、練習用吸入器を用いた実技指導を行い、その指導内容を医療機関に提供した場合の評価「薬剤服用歴管理指導料 吸入薬指導加算」(30点、3月に1回まで)を新たに設けた。
「喘息又は慢性閉塞性肺疾患の患者であって吸入薬の投薬が行われている患者が算定要件の対象となっている。当該患者等の求めに応じて、▽文書及び練習用吸入器等を用いて吸入手技の指導を行い、患者が正しい手順で吸入薬が使用されているか否かの確認▽保険医療機関に必要な情報を文書により提供―などした場合に算定できる。

吸引薬指導加算

吸入薬の指導を巡っては、2019年12月4日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省が、薬局での業務の実態等を踏まえ、初めて吸⼊薬を使⽤する喘息患者や処⽅薬が変更になった喘息患者等に対して、デモ機も⽤いつつ、必要な吸入指導を行った場合の評価について、どう考えるかと議論を促したところ、「初めて吸入薬を使用する場合、医師自らが患者に説明するか、薬剤師から指導するよう薬局へ指示するのが通常。疾患の治療の責任は医師にあり、薬剤師が気づいた点を医師に知らせた上で実施されるべきではないか」「 仮に評価するのであれば、患者の理解度が低い場合、患者から申出があった場合、医師が薬剤師に対して指示して実施した場合であれば理解できる」「吸入器の指導はすでに多くの薬局で実施されており、改めて評価するべきものではない」「医療機関と薬局で2回説明があった場合に薬局での患者負担が増えることに違和感がある」といったさまざまな指摘や意見が出ていた。

こうした指摘などを踏まえ、厚生労働省は、2019年12月18日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、丁寧な服薬指導を推進する観点から、喘息患者及びCOPD患者について、「医師の求めがあった場合や患者等の申し出があって医師に了解を得た場合に、デモ機等を⽤いて吸⼊指導を行った場合を評価してはどうか(お薬手帳や文書等により結果を処方医に報告)」と提案していた。

経管投薬支援料

 簡易懸濁法を開始する場合の薬局における支援の評価新設

経管投薬を受けている患者に対して、錠剤粉砕・カプセル開封をせずに投与時にお湯等に入れて崩壊・懸濁を待って経管投与する「簡易懸濁法」を開始する場合について、医師の求めなどに応じて薬局が必要な支援を行った場合について評価する「経管投薬支援料」(100点、初回のみ)を新設した。

胃瘻もしくは腸瘻による経管投薬や経鼻経管投薬を行っている患者に対して、保険医療機関等からの求めがあった場合、簡易懸濁法による薬剤の服用に関して必要な支援を行った場合に初回に限って算定できる。

簡易懸濁法を巡っては、2019年12月4日に開催された中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省が、簡易懸濁法を実施する患者に対し、薬局の薬剤師が、▽最新のデータに基づいた医師への薬剤選択の提案▽家族、介助者等に対する簡易懸濁法の説明・指導▽医師、看護師等への患者の状況の報告-などを行っていることを説明。簡易懸濁法を開始する在宅患者に対し、医師や家族等からの依頼に基づき、薬剤師による薬剤選択を提案したり、家族等に対し、簡易懸濁法の説明・指導を行ったりした場合の評価について、「どう考えるか」と議論を促していた。

薬剤服用歴管理指導料 調剤後薬剤管理指導加算

 調剤後の副作用確認や服薬指導、医師への情報提供を評価

医師の求めなどに応じて、地域支援体制加算を届け出ている保険薬局が調剤後も副作用の有無の確認や服薬指導等を行い、その結果を医師に情報提供した場合を評価する「薬剤服用歴管理指導料 調剤後薬剤管理指導加算」(30点、1月に1回限り)を新たに設けた。地域で医療機関と薬局が連携してインスリン等の糖尿病治療薬の適正使用を推進する狙いがある。

インスリン製剤やスルフォニル尿素系製剤(以下、糖尿病治療薬)を使用している糖尿病患者で、新たに糖尿病治療薬が処方されたり、糖尿病治療薬に係る投薬内容が変更されたりした患者に対し、患者もしくはその家族等から求めがあった場合で、処方医に了解を得たり、保険医療機関の求めがあったりした場合、患者の同意を得て、調剤後も当該薬剤の服用に関して電話等でその服用状況、副作用の有無等について患者に確認し、必要な薬学的管理や指導(当該調剤と同日に行う場合を除く)を行うとともに、保険医療機関に必要な情報を文書等で提供した場合に加算できる。

糖尿病治療薬を巡っては、2019年12月4日に開催された中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省が、調剤後の患者への服薬状況の確認等を実施している薬局について、1カ月間で約30%あったことや、これまでに実施したことのある患者への調剤後のフォローアップに関しても、処⽅内容が変更された患者に対するものが多く、患者への確認⽅法は電話によるものが多かったことを説明。糖尿病等の患者で、処⽅薬の種類や⽤法・⽤量等が変更になった場合について、調剤後に電話等で服用上の注意の指導等をあらためて実施した場合の評価を「どう考えるか」と議論を促していた。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000601838.pdf
令和2年度診療報酬改定の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000616842.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第3(調剤点数表)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603771.pdf
令和2年3月5日保医発0305第1号 別添3(調剤点数表)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603920.pdf
中央社会保険医療協議会(第438回)調剤報酬(その3)について(総-2)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000573372.pdf
中央社会保険医療協議会(第442回)調剤報酬(その4)について(総-2)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000577664.pdf


執筆:CBホールディングス CBニュース編集部

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。