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抗菌薬適正使用支援加算の見直し

 抗菌薬適正使用支援チームの業務を追加

「抗菌薬適正使用支援加算」について外来における抗菌薬の使用状況の把握等を含め要件を見直した。抗菌薬適正使用支援チームの業務の実態を踏まえたもので、病院内や地域における抗菌薬の適正使用を推進する狙いがある。

抗菌薬適正使用支援チームの業務として、▽モニタリングを行う広域抗菌薬の種類の拡充▽外来における経口抗菌薬の処方状況の把握及び報告▽抗菌薬適正使用を目的とした院内研修において「抗微生物薬適正使用の手引き」の使用-等を追加した。

また、抗菌薬適正使用の推進に係る相談等を受ける体制を有していることについて、「感染防止対策加算」の要件であるカンファレンスの機会を通じて他の医療機関に周知するよう、要件を見直した。

「抗菌薬適正使用支援加算」について、「感染防止対策地域連携加算」の加算から、「感染防止対策加算1」の加算に見直した。

抗菌薬適正使用支援チームの役割の拡充

 院内・院外における抗菌薬適正使用をさらに推進

「抗菌薬適正使用支援加算」を巡っては、2019年9月26日に開かれた入院医療等の調査・評価分科会で、厚生労働省が2019年度の調査結果の速報の概要を示し、「一般病棟入院基本料等」を届けている医療機関の約5割が「抗菌薬適正使用支援加算」を届け出ている状況を説明。抗菌薬適正使用支援チームの専従職員の職種に関する要件にも触れ、専従職員の約8割が看護師となっていることを取り上げた。このほか、カンファレンスの頻度や地域の医療機関からの相談への対応にも触れ、約7割が週1回程度のカンファレンスを行っていることや、直近3月で周辺地域の医療機関からの相談に応じた実績なしが約5割であった一方で、相談に応じた医療機関は、7件以上が6%、3~6件が9%であったことを説明した。

2019年10月3日に開かれた入院医療等の調査・評価分科会でも引き続き議論が行われた。厚生労働省は、抗菌薬適正使用に関するカンファレンスは「週1回」が約7割、抗菌薬適正使用に関する院内講習会は「半年に1回」が約8割、周辺地域の医療機関からの相談に応じた実績(直近3月)は「実績なし」が約5割であったとした。
また、抗菌薬適正使用支援チームの役割をみると、多くの施設で相談の有無によらず必要な助言等を行っていたことや、薬剤の院内の使用状況について、カルバペネム系抗菌薬や抗MRSA薬は概ね把握されていたが、他の薬剤ではばらつきがみられたことを説明。このような届出状況や実績等を踏まえ、「抗菌薬の適正使用にかかる取り組みをさらに進める観点から、施設基準等の要件についてどのように考えるか」と議論を促した。

2019年11月15日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省は、加算を届け出ている医療機関であっても、院内に細菌検査ができる体制がないなどの場合があったことや、加算の要件として他の医療機関から抗菌薬適正使用の推進に関する相談を受けることとしているが、直近3月で相談を受けた実績がない割合が約5割であったことなどを「現状・課題」として提示。「抗菌薬適正使用支援加算について、院内における抗菌薬使用の把握状況や周辺地域の医療機関からの相談に応じた実績等を踏まえ、院内・院外における抗菌薬適正使用をさらに推進する観点から、感染防止対策加算の要件との整理を行いつつ、当該加算の要件を見直してはどうか」と提案していた。

小児抗菌薬適正使用支援加算の見直し

 対象患者を3歳未満から6歳未満に拡大

「小児抗菌薬適正使用支援加算」について、対象となる患者や頻度等の要件を見直した。小児の外来診療における抗菌薬の適正使用を推進する狙いがある。具体的には、「小児抗菌薬適正使用支援加算」について、対象となる患者を3歳未満から6歳未満に拡大したほか、月に1回に限り算定できるようにした。

「小児抗菌薬適正使用支援加算」を巡っては、2019年6月26日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省が、「小児かかりつけ診療料」の施設基準の届出がある施設の方が届出のない施設に比べ、抗菌薬の適正使用の取り組みを行っている割合が多いことや、「小児かかりつけ診療料」を算定された患者の方が抗菌薬を処方された割合が少なかったなどを説明した。

また、2019年10月18日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会でも、厚労省は、▽小児抗菌薬適正使用支援加算が月20万回-35万回算定されていた▽月2回以上算定されているレセプトが約5%存在していた▽年齢階級別の人口1000人当たりの内服抗菌薬が調剤されたレセプト件数をみると、3歳未満が最も多く、次いで3歳以上6歳未満が多い▽15歳未満の患者について、月に1回程度の受診する患者が31.4%である一方、受診頻度が月に1回未満の患者が49.1%であった▽小児かかりつけ診療料を算定している患者について、定期的(3月に1回程度)に通院している患者は62.5%であった―ことなどを取り上げ、「小児抗菌薬適正使用支援加算について、抗菌薬の使用状況や算定状況、小児の受療頻度等を踏まえ、対象年齢や算定頻度等の算定要件を見直すこととしてはどうか」と提案していた。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000601838.pdf
令和2年度診療報酬改定の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000616842.pdf
令和2年厚生労働省告示57号 別表第1(医科点数表)<第1章>入院料等 第2部入院料等 A234-2 感染防止対策加算
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603748.pdf
令和2年厚生労働省告示57号 別表第1(医科点数表)<第2章>特掲診療料 第1部医学管理等 B001-2 小児科外来診療料
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603749.pdf
令和2年3月5日保医発0305第1号 別添1(医科点数表)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603981.pdf
令和2年3月5日保医発0305第2号
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603890.pdf
令和2年3月5日保医発0305第3号
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603894.pdf
令和元年度第8回入院医療等の調査・評価分科会(入-1)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000551482.pdf
令和元年度第9回入院医療等の調査・評価分科会(入-1)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000554416.pdf
中央社会保険医療協議会 総会(第433回)入院医療(その1)(総-1)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000566817.pdf
中央社会保険医療協議会 総会(第417回)医薬品の効率的かつ有効・安全な使用について(総-4-1)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000522373.pdf
中央社会保険医療協議会 総会(第426回)個別事項(その4)(総-2)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000558746.pdf


執筆:CBホールディングス CBニュース編集部

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。