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精神科急性期病棟等におけるクロザピンの普及推進

 他病棟からの転棟でも精神科救急入院料などが算定可能に

クロザピンの新規導入患者について、当該保険医療機関の他の病棟から転棟する場合であっても、精神科救急入院料、精神科急性期治療病棟入院料及び精神科救急・合併症入院料を算定できるようにした。ここにはクロザピンの普及推進を図る狙いがある。

また、クロザピンの新規導入を目的とした入院患者については、精神科救急入院料、精神科急性期治療病棟入院料、精神科急性期医師配置加算及び精神科救急・合併症入院料の自宅等への移行率の対象から除外した。例えば、「精神科救急入院料1」に関する施設基準では、新規入院患者のうち6割以上が入院日から起算して3月以内に退院し、自宅等へ移行する必要があるが、措置入院患者、鑑定入院患者、医療観察法入院患者については、改定前から移行率の対象外となっていた。今回の改定で、これに「クロザピンの新規導入を目的とした入院患者」を加えた。

精神科急性期病棟等におけるクロザピンの普及促進

 クロザピンの処方の割合などを中医協総会で説明

クロザピンを巡っては、2019年11月20日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、厚生労働省が、治療抵抗性統合失調症患者の平均実人数は、「精神療養病棟入院料」や「地域移行機能強化病棟入院料」を算定する病棟に多い傾向であることを提示した。また、クロザピンの処方の割合をみると、精神病棟入院基本料、精神科救急・合併症入院料などを算定する病棟に多い傾向であることから、「治療抵抗性統合失調症患者の平均実人数に対するクロザピンの処方の割合は人員配置が手厚い病棟において高い傾向にある」と説明。このほか、クロザピンに関して、実態として急性期医療を行う精神病棟で使用される傾向にある一方、CPMS(クロザピン患者モニタリングサービス)で、クロザピンの新規導入時は18週間以上の入院が望ましいとされているといった現状・課題を説明した上で、クロザピンの薬剤料の取り扱いなどについて、「必要な見直しを行うこととしてはどうか」と提案していた。

クロザピンを投与中の患者に対するヘモグロビンA1cの測定に係る要件の見直し

 定期的な測定が必要、月1回に限り別算定可能に

血液形態・機能検査のヘモグロビンA1cについて、クロザピンを投与中の患者に対しては、月1回に限り別に算定できるようにした。クロザピンを投与中の患者は、定期的にヘモグロビンA1cを測定する必要があることから、検査の要件を見直した。

クロザピンを投与中の患者に対するヘモグロビンA1cの判定に係わる要件の見直し

厚生労働省は、2019年12月4日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、クロザピンの重篤な副作用には、高血糖や糖尿病性ケトアシドーシスなどがあり、ヘモグロビンA1cが6.0%(NGSP)未満では、投与開始から4週、12週、以降12週間ごとに、6.0%(NGSP)以上では、投与開始後から4週ごとに採血をしてヘモグロビンA1cを確認することが必要となることや、血液形態・機能検査のヘモグロビンA1cは、月1回に限り算定することができるといった現状・課題を挙げた。


これらを踏まえ、クロザピンを投与中のヘモグロビンA1cの測定について、4週ごとの測定が求められる症例があることを踏まえ、「クロザピンを投与中の患者に限り、ヘモグロビンA1cの算定頻度の見直しを検討してはどうか」と提案していた。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000601838.pdf
令和2年度診療報酬改定の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000616842.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第1(医科点数表)<第1章>基本診療料 第2部入院料等
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603748.pdf
令和2年厚生労働省告示第57号 別表第1(医科点数表)<第2章>特掲診療料 第3部検査
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603751.pdf
令和2年3月5日保医発0305第1号 別添1(医科点数表)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000603981.pdf
令和2年3月5日保医発0305第2号
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000638414.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第434回)個別事項(その10)について(総-2)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000568660.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第438回)個別事項(その12)について(総-3)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000573373.pdf


執筆:CBホールディングス CBニュース編集部

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。