minkweb 2020年度版はこちら
minkweb menu
2018年度診療報酬改定 2020年度版はこちら

処方料等及び処方箋様式の見直し

処方日数に係る加算を見直し

外来機能の役割分担と医薬品の適正使用を進める観点から、処方日数に係る加算を見直した。また、分割調剤に係る医師の指示や分割調剤を行った際の手続きの明確化・合理化を図ったほか、医療機関と薬局の連携による医薬品の適正使用を推進するため、残薬に係る疑義照会の取り扱いを明確にした。

 紹介率の低い大病院、30日以上の処方減算を適正化


大病院における外来機能の役割分担と医薬品の適正使用を進める観点から、紹介率の低い大病院の30日以上の処方減算を適正化した。これに伴い、200床未満の医療機関における特定疾患への処方に関する管理加算を見直した。
区分番号A000に掲げる初診料の注2又は注3、区分番号A002に掲げる外来診療料の注2又は注3を算定する保険医療機関が対象となっている。厚生労働大臣が定める薬剤を除き、1処方につき投与期間が30日以上の投薬を行った場合、所定点数の100分の40(改定前は100分の60)に相当する点数によって算定する。

診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関で、入院中の患者以外の患者に対して薬剤の処方期間が28日以上の処方を行った場合、月1回に限り、1処方につき66点(改定前は65点)を加算する。

 分割調剤の手続きの明確化・合理化を図る


分割調剤の手続きの明確化・合理化を図る観点から、分割調剤に係る処方箋様式を追加した。それとともに具体的な取り扱いを明確にした。厚労省は、分割調剤に係る留意事項(5項目)を挙げている。

分割指示に係る処方箋を発行する場合、分割の回数は3回までとした。

また、分割指示に係る処方箋を発行した場合は、患者に対し、調剤を受ける度に、記載された回数に応じた処方箋及び別紙を保健薬局に提出するよう指導することとした。

薬学的管理指導も留意事項に盛り込んだ。保険薬局の保険薬剤師は、分割指示に係る処方箋の交付を受けた患者に対し、継続的な薬学的管理指導のため、同じ保険薬局で調剤を受けるよう説明する。

保険薬局の保険薬剤師は、患者の次回の調剤を受ける予定を確認する。予定される時期に患者が来局しない場合、電話などで服薬状況を確認する。患者が別の保険薬局で調剤を受けることを申し出ている場合は、該当する保険薬局に調剤の状況や必要な情報をあらかじめ提供する。

受付保険薬局情報で1枚目の処方箋が使用期間内に受け付けられたことが確認できない場合は、該当する処方箋は無効とする。

 分割調剤、一般的な調剤と比べ取り扱いが複雑


なぜ分割調剤の手続きの明確化・合理化を図る必要があったのか。医師の指示に基づく分割調剤の場合、一般的な調剤と比べて処方箋の取り扱いなどが複雑だからだ。例えば、通常の調剤と違って、備考欄に分割回数や分割ごとの分割日数をテキスト入力する必要がある。

また、薬剤師からの医師への報告を求めているが、医師の指示が可能であることが明らかではなかった。処方箋1枚では記載できる部分が限られているが、分割調剤では記載する事項が多くなり、すべての記載が難しくなる場合もあることも理由の1つだ。

 残薬調整、疑義照会に係る取り扱いを明確化


残薬照会に関しては、「あらかじめ医療機関と薬局で合意した方法により、残薬調整の疑義照会に係る取り扱いを明確にする」とした。処方医と薬局の薬剤師が連携して、円滑に患者の残薬確認と残薬に伴う調剤数量調整などを行えるようにする狙いがある。

厚労省は、2017年11月1日の中央社会保険医療協議会の総会で残薬調整に関する提案をしていた。処方箋様式に調剤時に残薬を確認した場合の対応を記載する欄を設けることや、当該欄にチェックがある場合は、薬局において患者の残薬の有無を確認し、残薬が確認された場合には、医療機関へ疑義照会した上で調剤を行ったり、医療機関へ情報提供を行ったりする必要性を挙げていた。

なぜ、残薬調整の疑義照会に係る取り扱いを明確にするのか。厚労省は、薬局から医療機関への疑義照会の対応について、医療機関にとって「一定の負担」となっていることを説明。疑義照会の対応のうち2割程度が「残薬があった場合の減数調剤に関するものとなっている」と指摘していた。

また、保険薬局においても疑義照会には一定の時間を要していることや、残薬を発見し疑義照会をした場合、処方日数の変更等調整がなされたものが全体の約9割を占めていることなどを取り上げ、残薬調整の疑義照会に係る取り扱いを明確にする必要性を挙げていた。

処方箋の様式や医療機関と薬局の連携などの在り方については、引き続き、中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会で議論する見通しだ。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
平成30年度診療報酬改定について 1.個別改定項目について
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000193708.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第367回) 外来医療(その3)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000183042.pdf
平成30年度診療報酬改定の概要(調剤)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000197985.pdf
平成30年厚生労働省告示第43号(別表第1(医科点数表)<第1章>初・再診料 A000初診料、A002外来診療料)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000196292.pdf
平成30年厚生労働省告示第43号(別表第1(医科点数表)<第2章>投薬 F100処方料 注6・8、F200薬剤 注4、F400処方箋料 注2・5)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000196286.pdf
平成30年3月5日保医発第1号(別添1(医科点数表)F100処方料、F200薬剤、F400処方箋料)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000203031.pdf

執筆:株式会社CBコンサルティング

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。