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2018年度診療報酬改定 2020年度版はこちら

入院中等の減薬の取組みの評価

地域包括ケア病棟入院料に薬剤総合評価調整加算を算定可能に

入院患者に対する減薬に係る取組みの実績を踏まえ、地域包括ケア病棟入院料において、「薬剤総合評価調整加算」(退院時1回、250点)の算定を可能とした。

 処方薬剤数が減少したケースを評価


薬剤総合評価調整加算は、2016年度診療報酬改定で新たに設けられた。医療機関において、多種類の服薬を行っている患者の処方薬剤を総合的に調整する取組みを行い、処方薬剤数が減少した場合、それを評価する。

入院中の患者で、以下のいずれかに該当した場合、退院時1回に限り所定点数に加算する。入院前に6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く)が処方されていた患者について、当該処方の内容を総合的に評価及び調整し、当該患者の退院時に処方する内服薬が2種類以上減少した場合。精神病棟に入院中の患者であって、入院直前または退院1年前のいずれか遅い時点で抗精神病薬を4種類以上内服していたものについて、退院日までの間に、抗精神病薬の種類数が2種類以上減少した場合、そのほかこれに準ずる場合。

 地域包括ケア病棟を評価対象に


厚労省は2017年12月1日に開かれた中央社会保険医療協議会総会で、「薬剤の適正使用の推進の論点(案)」を示し、「減薬の取組みに関する実績を踏まえ、薬剤総合評価調整加算の評価対象に、地域包括ケア病棟を追加してはどうか」と提案していた。

日本病院薬剤師会の2016年度病院薬剤部門の現状調査によると、地域包括ケア病棟入院料を算定している病棟の54.1%で多剤投薬の適正化の取組みが行われているが、薬剤総合評価調整加算を算定できない状況が明らかになっていた。

こうした病院薬剤部門の減薬に対する取組みを踏まえ、厚労省は、薬剤総合評価調整加算の評価対象に地域包括ケア病棟入院料を追加することを決めた。

2018年度の診療報酬改定では、入院中等の減薬の取組みの評価の「基本的な考え方」として、入院患者に対する減薬に係る取組みの実績を踏まえ、薬剤総合評価調整加算の評価対象に地域包括ケア病棟入院料を追加することや、退院後、地域包括診療料等を算定する場合に、入院・入所先の医療機関等と医薬品の適正使用に係る連携について評価を行うことを挙げている。

「具体的な内容」については、「地域包括ケア病棟入院料において、薬剤総合評価調整加算を包括の範囲外とする」としたほか、地域包括診療料等の算定患者が入院・入所した場合、「入院・入所先の医療機関等と医薬品の適正使用に係る連携を行った場合について、評価を新設する」とした。

 入院患者に対する減薬の取組みの実績を考慮


地域包括ケア病棟入院料は、2014年度の診療報酬改定で創設されたもので、主な要件については、▽看護配置13対1以上、専従の理学療法士・作業療法士または言語聴覚士1人以上、専任の在宅復帰支援担当者1人以上▽一般病棟用の重症度、医療・看護必要度A項目1点以上の患者が10%以上▽在宅療養支援病院、在宅療養後方支援病院として年3件以上の受入実績、 二次救急医療施設、救急告示病院のいずれかを満たすこと▽データ提出加算の届出を行っていること▽リハビリテーションを提供する患者について、1日平均2単位以上提供していること▽在宅復帰率7割以上 (地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)1のみ)▽1人当たりの居室面積が6.4平方メートル以上(地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)1のみ)▽療養病床については、1病棟に限る―としていた。

地域包括ケア病棟入院料の役割は、「急性期からの受け入れ」「在宅・生活復帰支援」「緊急時の受け入れ」の3つとされていた。

2016年度の診療報酬改定では、包括範囲から手術・麻酔に係る費用を除外した。また、500床以上の病床または集中治療室等をもつ保険医療機関において、地域包括ケア病棟入院料の届出病棟数を1病棟までとするとしたほか、在宅復帰率の評価の対象となる退院先に、有床診療所(在宅復帰機能強化加算の届出施設に限る)を追加。このほか、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度について項目の見直しが行われたことを踏まえ、各入院基本料における該当患者割合の基準の見直しを実施し、地域包括ケア病棟入院料の病棟の「当該病棟入院患者の10%以上(A項目のみ)」にC項目を追加した。

地域包括ケア病棟入院料の包括範囲(2016年度診療報酬改定で取り扱いを変更)については、▽医学管理等(地域連携計画退院時指導料(I)を除く)▽検査▽画像診断▽投薬(一部薬剤を除く)▽注射(同)▽リハビリテーション(摂食機能療法を除く)▽精神科専門療法▽処置(人工腎臓を除く)▽放射線治療▽病理診断―となっていた。


【参考にした厚生労働省のホームページ】
平成30年度診療報酬改定の概要(医科Ⅰ)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000198532.pdf
平成30年厚生労働省告示第43号(別表1(医科点数表)<第1章>入院料等 A250薬剤総合評価調整加算:P35)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000196287.pdf
平成30年3月5日保医発0305第1号(別添1(医科点数表)A250薬剤総合評価調整加算:P77)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000205632.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第351回)入院医療(その4)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000165657.pdf
中央社会保険医療協議会総会(第375回)横断的事項(その5)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000188847.pdf

執筆:株式会社CBコンサルティング

本コンテンツは、厚生労働省の関連通知、疑義解釈資料(事務連絡)などをもとに作成しております。